ブルスコリ社は、1881年にエジスト・ブルスコリによって、タイポグラフィ(活版印刷)と製本業者として設立されました。
1900年代の初め、彼の息子と孫たちは、革に金の刻印を施す技術の他、製本と本の復元に焦点を当てた作業を続け、続く50年代と60年代の間に著しく成長し、外国との関係を発展させました。
1958年4代目のパオロ・ブルスコリは、貴重な量のラウレンツィアーナ図書館を1966年の洪水が起きるまで厳重に復元するように呼ばれました。
フィレンツェを襲った大洪水後、フィレンツェ中央図書館の大部分が水に浸かってしまったコレクションの修復に参加するよう求められ務めました。
そして装丁のテクニックの1つでもある純金によるデコレーションテクニックを行い、テーブルの卓上、椅子やタンスなどの家具に用いられる皮革部分の修復を行ってきました。
そのような伝統技術によるアンティーク家具の修復やオーダーメイドのイタリアン家具の装飾は現代に受け継がれ現在も同じ技法を維持しています。
また2016年よりそれらのデコレーションテクニックを利用した新たなデザインのバッグや革小物も製作。特にそのシンボルとなる製品が本をモチーフとしたデザインバッグであり、様々な形状のバッグを展開しています。
本の表紙・背表紙の製作工程をそのままバッグに生かした前身の製本会社であったブルスコリ社ならではの製品となっています。
Busset leatherによる転写
この技法はモレスカとスペイン起源の中で最も古い転写法です。
植物タンニン鞣しされた革は手作業によって行われ、圧力と熱の影響での革の表面が接触することにより表面は輝きを出し、色が暗くなることによってデザインを引き立たせる色のコントラストを作り出します。
これら転写の工程を行う前に、革と接触する道具の表面を滑らかに磨く必要があります。これは鉄の道具によって革の表面に引っかき傷ができないためです。
昔ながらの技法を受け継いだ新しい作品創り。
長年続いてきた工房の維持を目的に伝統技法を繋げる為のツールとしてインパクトのあるオリジナル作品を開発
コミュニケーションが生まれる気になるアイテムづくりをテーマにしています。
◇胸ポケットホルダー
ポケットチーフならぬレザーのポケットチーフ型〝名刺ホルダー〟。
胸ポケットから出して名刺を取り出すインパクトは大。
自身の名刺用or貰った名刺用としてセカンド持ち用にもおススメのアイテム。
2018年開発のオリジナル作品。
◇イミテーション・ブックシェルフ クラッチ
本棚のように見えるBOXタイプのクラッチバッグ。
持ち歩けるインテリアを提案するアート作品。
古書の風合いを出す為に革を鉄の道具で磨きヴィンテージ感を演出。
製本業を営んできたからこそ実現可能な技法であり、伝統に新しいエッセンスを吹き込んだ品。
お部屋のインテリアとしても存在感大。
カスタムメイドでは背表紙にお好みのタイトルを刻印可。
2017年発表のオリジナル作品。
◇カップスリーブ
カフェ文化が根付くイタリアから旅に出てお届けするカップスリーブ。
トスカーナ産の植物タンニンなめしレザーを贅沢にスリーブに使用。
額縁風の持ち手と金装飾がちょっぴり特別なカフェタイムの空間を演出します。
2021年開発のオリジナル作品。
140周年記念品です。
ご注文の順番にシリアルナンバーを刻印してお届けします。
こちらはSHOPページからご注文いただけます。
ネームやイニシャル、ご自分のイラストなども刻印可。
つくる責任を意識したものづくりの一環として、牛肉に使われない部分である皮を革になめされたイタリアレザーを使用し、存在する資源を余すことなく使うことを実践しています。
副産物である革を使用し製品にすることで皮革の廃棄を減らしたいと考えています。
また長く使用いただけるものづくりを目標に掲げ、大量生産を行わず1つ1つ丁寧に質の高い作り込みを行なっています。
またバッグの内部に用いる補強や形を保つ為の芯材に再生素材の芯材を使用し資源の有効利用することを大切に考えています。
裏地に用いている生地についてもデッドストック品の仕入れを優先的に行い廃棄を減らすことと同時にその時々のご縁のある素敵なイタリア製生地をご提案します。
またヨーロピアンモデルの扉や家具に使用されるタイプのヴィンテージのモチーフパーツの仕入れを行いカスタムメイド品のラインナップに入れています。
希少なパーツは他とかぶらない個性あるオーダー品に仕上げさせていただけます。
イタリア植物鞣し本革
フィレンツェ・ピサの二県に位置するイタリア植物鞣し本革協会の鞣し業者たちが古来からの手法を活用し、何世紀にも渡り受け継いできた職人的伝統です。
天然タンニンをベースに熟練の鞣し革職人の技によって皮(skin)は長い年月に耐え得る革(leather)へと仕上げられていきます。
その工程は約四十日が必要とされます。
自然の血管や傷などの形状の違いは、素材の自然さの証明であり、“同じ風合いが二つとない”唯一のものにします。
植物タンニンの革製品は、時間の経過とともに見た目と感触がますます味わい深くなってゆくのが特徴です。