先日、ルカ・ジャンネッリ氏によるアルノ川50年の歴史にまつわる本が出版されました。
そこには50年前の1966年11月4日に起こった大雨によるアルノ川氾濫で起きたこと、
当時の様子、災害にどのように乗り越えたか50年後その被害にあった店舗や工房がどのようになっているかが記されています。
当工房にも取材に来られ、4代目のパオロ師匠は当時25歳。
15歳からこの工房で働いており、その様子を目の当たりにしています。
アルノ川は旧市街の中心に流れており、当時周りにたくさんの工房がありました。
そして国立図書館におさめられている大事な書物までもが浸水によって残念な形となり、
当時製本業が中心であり4代目のパオロ師匠とその父である3代目、その他当時は数いた職人さんたちで修復したということです。
そして最後に、50年後のその日、つまり現在のブルスコリ工房はどのようになっているかという所で、
“今現在、ブルスコリ血縁の家族ではなくなったが、情熱を持って日本・京都から来たサイトウミナコがこの仕事を引き継いでいる”
とありました。
とっても短い文章ですが、この一文の重みを大切に、情熱を持ってこの地に着いたときのことを忘れることなく、
より一層、真面目に取り組もうという思いです。